失敗を恐れないトライアル・アンド・エラー( 試行錯誤 )の精神

私、田中弘幸はデザイン学校を卒業後、
グラフィックデザイナー・アートディレクターとして広告制作会社に18年勤務、
WebデザイナーとしてWebシステム会社に4年勤務、
ホームページ制作会社であるネクストワンを起業して17年目を迎え、
おかげさまで、2022年9月22日をもって歳も十干・十二支を一巡しました。
40年間デザインに携われたことは誇りであり、皆様に心より感謝申し上げます。
楽しくデザインをさせていただき、誠にありがとうございました。

つい最近、YouTubeでロバートデニーロさんのスピーチ動画を見つけました。
ロバートデニーロさんは、2015年にNew York UniversityのTisch School of the Artsという
芸術学部の卒業式で未来のアーティスト達へのメッセージで、
その中でも失敗を恐れないトライアル・アンド・エラー( 試行錯誤 )の精神を説かれていました。

私自身も40年前の思いが込み上げるように聞き入っておりました。
「次へ!」 “next!” 大好きな言葉です。


ロバートデニーロさんのTISCH卒業生へのスピーチ

Eigo No Senseiさんの翻訳より
https://www.youtube.com/c/EigoNoSensei


TISCH卒業生の皆さん。やり遂げましたね!
でも君らは終わっている!

考えてみてください。
看護大の卒業生は全員就職します。
歯学部の卒業生も全員就職できます。
誇らしいNY法学部卒業生も大丈夫でしょう。
大丈夫じゃなくとも、心配はいらない。彼らは弁護士です。
会計専攻の卒業生も皆就職できます。

そしてあなたたちは?

会計士を羨ましく思いますか?
そうではないでしょう。
彼らはそれを選んだのです。
おそらく会計について情熱はあったのでしょう。
しかし彼らは理性と論理、そして常識を使い、
成功と安定を保証するキャリアを選んだのでしょう。

理性と論理、そして常識をTISCH芸術大学で使えと?
冗談でしょう?

しかしあなた方には、その選択がなかったでしょう?
才能に気づき、夢を描き、自分の情熱を発見したでしょう。
その感情を抑えられないと感じたら、ただ突き進むだけです。

芸術分野に限っては、情熱が常に常識を上回るのです。

皆さんは単純に夢を追うのではなく、運命に向かっているのです。
ダンサー、歌手、振付師、音楽家、映画プロデューサー、
脚本家、写真家、ディレクター、プロデューサー、俳優、アーティスト。

君らは終わってるね!

しかし、これは始まりに過ぎません。
この誇らしい卒業の日、皆さんには新しい扉が開かれます。
生涯受け入れ拒否となる扉です。
それは避けられないんです。
卒業生たちが言う「現実の世界」です。
皆さんがオーデイションを受ける時に経験するのです。
プロジェクトの後援者を探すたびに、このような事が起きるのです。
そして皆さんは、そのドアが閉まるのを感じると思います。
皆さんが作家として関心を受けようと努力する時や
または演出や振付師の仕事をしようとした時もです。

拒絶されることは辛いでしょう。
しかし私が思うに、その拒絶はすべてあなた自身が問題ではないのです。

オーディションを受ける時、監督やプロデューサー、または投資家が
すでに他の人を念頭に置いている場合があります。
そういうものなんです。
仕事をしているうちに、多くの指示を受けることになるでしょう。
監督や、スタジオ責任者、支援者、作家などからです。
そのすべてを聞いて、自分自身の声にも耳を傾けてください。
私の話のほとんどが、映画俳優の観点からですが、
あなた方全員に当てはまると思います。
そしてあらゆる分野で、同様の状況に直面するでしょう。
ディレクター、プロデューサー、振付師、芸術監督。
これらは力を持つ立場です。
けれど、真の力は肩書きではありません。

真の力というものは信頼、尊敬、ビジョン、努力、
そして協力から生まれるのです。

皆さんは、おそらくどの監督よりも自分に厳しく接すると思います。
自分に寛大になれとは言いません。
なぜなら皆さんは、この道が簡単ではない事を知っているはずだからです。
皆さんは監督に応えなければならない時もあると思います。
しかし、自分自身に応えなければならない時もあるのです。
このような状況は葛藤となるでしょう。
時には、最善を尽くしても十分ではない時があると思います。
これにはたくさんの理由がありますが、
最善を尽くしたのであれば、大丈夫です。
学校の成績はオールAでしたか?
もしそうなら、よかったじゃないか。おめでとう。
しかし社会に出たら、オールAというのは絶対に取れないでしょう。

人生山あり谷あり なんです。
私が言いたいのは、「それでも大丈夫」という事です。

今日、学士帽とガウンを着こなす代わりに、
TSOAのオリジナルTシャツを着た皆さんが見えます。
Tシャツの裏に書いてあります。「拒絶、個人の問題ではない」
そして表には皆さんのモットー、そしてスローガンである「次へ」。
配役を獲得できなかったって? ならば「次へ」。

次、取ればいいのです。そうでなければ、またその次で。
( You’ll get the next one, or the next one after that. )

皆さんは一旦立ち止まり、今までの成果を祝うためにここにいます。
豊かで挑戦に満ちた未来のために。
そして私は、写真と履歴書を配るためにここにいます。
将来、監督とプロデューサーになる卒業生たちにです。
若いクリエイターたちと同じ部屋にいることを嬉しく、そして光栄に思います。
私に講演とメディアアートの希望的な未来を与えてくれます。
皆さんがうまくやってくれると私は確信しています。
幸運を祈ります。

「次へ!」 “next!”

ありがとうございました。